ピルの種類や効果の違いは?目的別のおすすめピルを解説!

一般的に「ピル」とは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2種類の女性ホルモンを配合した合剤のことです。

エストロゲンの含有量によって超低用量ピル・低用量ピル・中用量ピルに別れており、その他にアフターピル・ミニピルがあります。

ここではピルの種類や効果の違い、目的別のおすすめのピルについて解説します。

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低用量ピルおすすめ11選

ピルとは?

ピルは1960年にアメリカで避妊目的の薬として開発、使用開始されました。

当時は高用量ピルで消化器症状、静脈血栓症などのリスクが高く、ピル服用に伴う副作用やリスクの改善のため、今日使用されている低用量ピルなどが開発されました。

ピルのメリットには①避妊効果、②月経周期のコントロール、③月経に関連した不調の改善、④ニキビなど肌荒れ改善、⑤子宮・卵巣・大腸疾患のリスク低減などがあります。デメリットとしては①頭痛や吐き気などの副作用、②血栓症のリスク、③乳がん・子宮頸がんのリスクなどが挙げられます。

目的別おすすめピル

避妊目的で服用するピル

世代低用量ピル
第1世代(ノルエチステロン)シンフェーズ
第2世代(レボノルゲストレル)トリキュラー
アンジュ
ラベルフィーユ
第3世代(デソゲストレル)マーベロン
ファボワール

 

各ピルの特徴
  • シンフェーズ

経血の減少、月経痛緩和

  • トリキュラー
  • アンジュ
  • ラベルフィーユ

月経移動・月経周期コントロールに適している、不正出血しにくい

  • マーベロン
  • ファボワール

ニキビなどの肌荒れ改善、体毛の増加抑制

ピルにおいて避妊目的で使用するために処方してもらう場合、保険適応にはならず、自費のみになります。

第1世代の低用量ピルのシンフェーズはノルエチステロンという黄体ホルモンが含まれており、月経痛の緩和など月経困難症や子宮内膜症の治療効果に優れています。他の世代と比較すると不正出血の頻度が高いと言われています。

第2世代の低用量ピルのトリキュラー・アンジュ・ラベルフィーユには、レボノルゲストレルという黄体ホルモンが含まれています。特徴としては、不正出血が起こりにくく、安定した月経周期を作りやすいことが挙げられます。

第3世代のマーベロン・ファボワールは、デソゲストレルという黄体ホルモンが含まれています。このホルモンは男性ホルモン作用抑制効果が高く、ニキビなどの肌荒れ改善効果や多毛症の改善にも効果があります。

ただし、長期服用により抑うつ症状や性欲減退などの症状が見られる場合もあります。

以上の事をふまえ、避妊目的でおすすめの低用量ピルは、第2世代のトリキュラー・ラベルフィーユ・アンジュです。ちなみにラベルフィーユはトリキュラーの後発品です。

これらは、不正出血が起こりにくく、性欲減退なども起こらず、月経周期や月経移動などのコントロールもきちんとできるのでおすすめです。

生理痛緩和で服用するピル

世代保険適用ピル自費ピル
第1世代(ノルエチステロン)ルナベルULD
フリウェルULD
ルナベルLD
フリウェルLD
シンフェーズ
第2世代(レボノルゲストレル)ジェミーナトリキュラー
アンジュ
ラベルフィーユ
第3世代(デソゲストレル)マーベロン
ファボワール
第4世代(ドロスピレノン)
ヤーズ
ヤーズフレックス
ドロエチ
各ピルの特徴
  • ルナベルULD
  • フリウェルULD
  • ルナベルLD
  • フリウェルLD
  • シンフェーズ

経血の減少、月経痛緩和

  • ジェミーナ
  • トリキュラー
  • アンジュ
  • ラベルフィーユ

月経移動・月経周期コントロールに適している、不正出血しにくい

  • マーベロン
  • ファボワール

ニキビなどの肌荒れ改善、体毛の増加抑制

  • ヤーズ
  • ヤーズフレックス
  • ドロエチ

他の世代よりホルモン含有量が少ない、副作用が出現しにくい

生理痛緩和目的におけるピルは上記の表にある低用量ピル・超低用量ピルとなります。

生理痛緩和で服用する場合、「月経困難症」、「子宮内膜症」と診断され、その治療目的での処方は保険適用となり、保険適用のピルが処方可能となります。

生理痛緩和目的で服用希望でも、「月経困難症」、「子宮内膜症」と診断されない場合で服用する場合は、自費となります。

生理痛緩和目的でのおすすめのピルは、第1世代のシンフェーズです。シンフェーズは、月経困難症や子宮内膜症の治療に使用されており、生理痛緩和の効果に優れたピルです。第1世代でノルエチステロンという黄体ホルモンが含まれており、子宮内膜が厚くなるのを抑制することで、子宮が収縮する際に起きる痛みを軽減することができます。

また、保険適用でおすすめのピルは、第1世代のフリウェルです。フリウェルには、低用量ピルのフリウェルLDと超低用量ピルのフリウェルULDの2種類があります。

フリウェルは、月経困難症の治療で使用されるピルです。2種類ともノルエチステロンの含有量は同じですが、卵胞ホルモンの量が異なります。

そのため、フリウェルは避妊効果は完全には期待できません。副作用の吐き気や頭痛などが起こりにくいと言われています。

副作用の出現しにくいピルを希望する場合は、超低用量ピルのフリウェルULDをおすすめします。

PMSの改善のために服用するピル

世代超低用量ピル
第1世代(ノルエチステロン)ルナベルULD
フリウェルULD
第2世代(レボノルゲストレル)ジェミーナ
第3世代(デソゲストレル)
第4世代(ドロスピレノン)ヤーズ
ヤーズフレックス
ドロエチ

PMS(月経前症候群:premenstrual syndrome)とは、月経前の3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経開始とともに軽快ないし消失するものです。

PMSの主な原因として、月経周期に伴う女性ホルモンの分泌量の変動やそれに対する神経伝達物質の感受性が関係していると言われており、他にもストレス、喫煙・アルコール摂取、マグネシウム不足なども関連しているようです。

PMSに効果のあるピルは低用量ピル・超低用量ピルです。中でも副作用の起こりにくいルナベルULD・フリウェルULD・ジェミーナ・ヤーズ・ヤーズフレックス・ドロエチなどの超低用量ピルがおすすめです。

これらの超低用量ピルの中でもPMS改善でおすすめなピルはヤーズです。ヤーズは黄体ホルモンと卵胞ホルモンの作用で、卵胞の発育を抑制し、排卵が抑えられることでホルモンバランスが安定し、その結果PMS症状を改善することができます。

また、ヤーズは、海外での臨床治験でPMSの有用性が確認されています。

ニキビ改善のために服用するピル

世代ピル
第3世代(デソゲストレル)マーベロン
ファボワール
第4世代(ドロスピレノン)ヤーズフレックス

ニキビを改善する効果のあるピルは第3世代の低用量ピルのマーベロン・ファボワール、第4世代のヤーズフレックスです。

ニキビはホルモンバランスが崩れ、皮脂の分泌が過剰になることでできます。女性は特に月経前後に、皮脂の分泌を促進する黄体ホルモンが増加し、一方で肌の潤いを守るエストロゲンが減少することによりニキビができやすくなります。

ピルを内服することにより、黄体ホルモンの上昇を抑え、エストロゲンの減少を防ぎ、ホルモンバランスが安定することによりニキビができにくくなります。

第3世代のマーベロン・ファボワールは、デソゲストレルという黄体ホルモンを含んでおり、このホルモンは男性ホルモンを抑制する効果があります。他のピルに比べてニキビや肌荒れ改善に効果のあるピルでおすすめです。

また、第4世代のヤーズフレックスは、超低用量ピルであるため副作用も出現しにくく、ドロスピレノンという黄体ホルモンを含んでおり、男性ホルモンの作用がほとんどないためニキビ改善に効果のあるピルとしておすすめです。

生理の回数を3ヶ月に一回にするピル

世代超低用量ピル
第2世代(レボノルゲストレル)ジェミーナ
第4世代(ドロスピレノン)ヤーズフレックス

毎月の生理の度につらい月経痛や精神的な苦痛を伴う方、月経困難症・子宮内膜症の方には、排卵を抑制し、月経回数を減らすためのピルがあります。

生理の回数を3ヶ月に1回にするピルには、第2世代のジェミーナと第4世代のヤーズフレックスがあります。

ジェミーナは、77日間服用+7日間休薬というスケジュールで月経を3ヶ月に1回でコントロールできるピルです。28錠タイプを2シート、21錠タイプを1シートで77日間連続してピルを服用します。

ヤーズフレックスは、120日分まで連続服用が可能なピルです。

ヤーズと同じ成分のピルですが、ヤーズとの違いは、1シート28日分の錠剤全てが有効成分であり、プラセボ(偽薬)が含まれていないことです。ヤーズフレックスは24日継続して服用する必要がありますが、25日目以降から120日までの間は服用期間を自由に決めることができます。生理の回数を最長4ヶ月に1回にする事が可能であり、従って、3ヶ月毎にする事も可能です。

性行為の後に服用するピル

ノルレボ
レボノルゲストレル
プラノバール
(ヤッペ法)
エラワン
用法性交後72時間以内に1錠服用性交後72時間以内に2錠、12時間後に2錠服用性交後120時間以内に1錠服用
国内承認の有無

 

各ピルの特徴
  • ノルレボ
  • レボノルゲストレル

現在、国内では第1選択のピル。避妊効果が高く、副作用も少ない。

  • プラノバール(ヤッペ法)

従来の緊急避妊薬。服用回数が多く、副作用が多い。
ノルレボが登場してからはノルレボが第一選択とされる場合が多い。

  • エラワン

最新の緊急避妊薬で日本では未承認薬のため、服用は自己責任。
性交後120時間以内の服用と有効時間が長く、副作用も少ない。
価格が高い。

    避妊せずに性行為をしたり、性犯罪などに巻き込まれたりした場合、緊急的に妊娠を阻止するためのピルのことをアフターピルといいます。

    アフターピルは、黄体ホルモンが含まれており、排卵を遅らせたり、子宮内膜の成熟を早めて着床に適さない状態にすることで妊娠を阻止させることができます。望まない妊娠を防ぐための女性の味方の薬です。

    現在、3種類の緊急避妊薬があります。

    ノルレボは、レボノルゲストレルという黄体ホルモンのみを含む緊急避妊薬です。性交後72時間以内に1錠服用することで妊娠率は1~2%(妊娠阻止率:85%)で、国内でも緊急避妊薬として認可されており、第1選択のピルです。避妊効果が高く、吐き気・嘔吐などの副作用も非常に少ない点が特徴です。

    ヤッペ法とは中用量ピルを性交後72時間以内に2錠、12時間後に2錠服用する緊急避妊法です。ヤッペ法はノルレボが出る前までの従来の緊急避妊法でした。中用量ピル(プラノバールなど)を用いたヤッペ法は、妊娠率2.0~2.9%(妊娠阻止率57%)とノルレボと比較すると妊娠阻止率が低く、吐き気・嘔吐などの副作用の出現率が高いため、ノルレボが承認されてからは、第1選択ではありません。

    エラワンは、子宮筋腫や月経過多の治療に用いられるウリプリスタール酢酸エステルが主成分の緊急避妊薬です。ノルレボと同様に、排卵抑制と着床阻止効果があります。このピルの最大の特徴は、性交後120時間(5日)以内に1錠服用という有効時間が長いことです。ノルレボよりも副作用も少なく、避妊効果が高いといわれていますが、日本では未承認のため服用する場合は自己責任となります。

    一番安いピルが欲しい

    低用量ピルは種類も多数あり、価格もばらつきがあります。

    低用量ピルの価格は、自費で2,000~4,000円(1シート28日分)が相場です。

    保険適用になると3割負担となります。

    一番安いピルは、フリウェルです。フリウェルは、ルナベルのジェネリック医薬品です。相場としては、自費で1,600~2,000円(1シート)程度で購入できます。

    月経困難症や子宮内膜症と診断され、保険適用となる場合、1シート600円程度で購入できます。ただし、保険適用の場合でも、初診料または再診料・処方料・薬剤情報提供料・検査料などの追加料金がかかります。

    ピルの種類

    OC:低用量経口避妊薬(自費)黄体ホルモン薬の配合主な使用法
    シンフェーズノルエチステロン3相性避妊
    トリキュラーレボノルゲストレル3相性避妊
    アンジュレボノルゲストレル3相性避妊
    ラベエウフィーユレボノルゲストレル3相性避妊
    マーベロンデソゲストレル1相性避妊
    ファボワールデソゲストレル1相性避妊
    LEP:低用量エストロゲン
    プロゲスチン配合錠(保険適用)
    黄体ホルモン薬の配合主な使用法
    ルナベルULDノルエチステロン1相性月経困難症、不妊治療
    フリエルULDノルエチステロン1相性月経困難症、不妊治療
    ルナベルLDノルエチステロン1相性月経困難症、不妊治療
    フリエルLDノルエチステロン1相性月経困難症、不妊治療
    ジェミーナレボノルゲストレル1相性月経困難症、不妊治療
    ヤーズドロスピレノン1相性月経困難症
    ヤーズフレックスドロスピレノン1相性月経困難症、子宮内膜症、不妊治療
    ドロエチドロスピレノン1相性月経困難症

    低用量ピルの種類は、OC(Oral Contraceptives):低用量経口避妊薬と、LEP(Low dose Estrogen Progestin):低用量エストロゲン・プロゲスチン配合錠があります。

    OCは、避妊を目的にしているため、保険適用にはなりません。

    LEPは、OCと同じような成分ですが、OCよりエストロゲンが少なく低用量化されています。

    月経困難症や子宮内膜症の治療目的で使用する場合は保険適用となります。

    ホルモンの量による違い

    エストロゲン量ピルの薬剤名主な用途
    超低用量ピル30μg未満ルナベルULD
    フリウェルULD
    ヤーズ
    ジェミーナ
    月経困難症、子宮内膜症の治療
    低用量ピル50μg未満ルナベルLD
    フリウェルLD
    マーベロン
    ファボワール
    トリキュラー
    ラベルフィーユ
    シンフェーズ
    アンジュ
    避妊
    月経痛の緩和
    PMSの改善
    月経周期コントロール
    ニキビ・肌荒れ改善
    中用量ピル50μg以上プラノバールヤッペ法(緊急避妊)
    月経移動
    月経困難症
    不正出血
    月経周期異常
    過多月経
    子宮内膜症
    卵巣機能不全

    ピルの種類は、エストロゲンの量によって超低用量ピル、低用量ピル、中用量ピルに分けられます。高用量ピルは1999年に低用量ピルが認可されるまで使用されていましたが、治療効果が高い一方で副作用が大きいため現在ではほぼ使用されていません。

    超低用量ピル

    超低用量ピルとは、エストロゲンの含有量が30μg未満のピルのことです。主に月経困難症や子宮内膜症の治療目的で使用されます。

    超低用量ピルは避妊目的としてのピルとして認められていません。

    低用量ピル

    低用量ピルとは、エストロゲンの含有量が50μg未満のピルのことです。主に避妊目的で使用されますが、月経痛の緩和、PMSの改善、月経周期のコントロール、ニキビや肌荒れなどの改善効果もあります。

    低用量ピルには、避妊目的のOCと、月経困難症や子宮内膜症の治療目的で使用される場合の保険適用となるLEPがあります。

    中用量ピル

    中用量ピルとは、エストロゲンの含有量が50μg以上のピルのことです。主に、重度の月経困難症の改善、月経移動、緊急避妊(ヤッペ法)として使用されます。

    中用量ピルのプラノバールは、ホルモンバランスを調整する作用効果が非常に高い一方、低用量ピルと比較すると副作用も強いです。

    LDとULDについて

    LDとは、Low Doseのことで低用量を意味し、ULDとは、Ultra Low Doseのことで超低用量を意味します。

    ルナベルやフリウェルにはLDとULDがあり、これは両者ともノルエチステロン(黄体ホルモン)の含有量は同じですが、エチニルエストラジオール(卵胞ホルモン)の量がLDは0.035mg、ULDは0.02mgという違いがあります。

    エストロゲン(卵胞ホルモン)の含有量が高くなると、血栓症などのリスクが高まります。しかし、エストロゲンの含有量が少ないと不正出血を起こしやすくなるのも特徴です。

      ホルモンの配合割合による違い

      配合パターン
      一相性1シートに配合されている実薬のホルモン量が一定
      三相性1シートに配合されている実薬のホルモン量が3段階に分かれている

       

      低用量ピルは、1シート内の女性ホルモンの配合の仕方で分けられており、これを相性と言います。

      1相性のピルは1シート内の女性ホルモンの配合成分の割合が全て同じものです。そのため、ホルモンの変動がないので体調が安定しやすいというメリットがあります。

      3相性のピルは1シート(21錠)のホルモン量が1週間毎変えてあり、より自然なホルモンの変動に近く、不正出血が起こりにくいというメリットがあります。

      飲む日数の違い

      21錠飲んで7日休薬

      1シート21錠タイプのピルは、21錠全てに有効成分が含まれています。1日1錠をピルシートの番号順に服用していき、21錠目を服用後、7日間の休薬期間に入ります。7日間の休薬期間が終わったら、次のピルシートの服用開始となります。

      飲み忘れが多い方や、忘れっぽい方はピルを正確に服用するためには、28日シートがおすすめです。

      28錠飲んで休薬期間なし

      1シート28錠タイプのピルは、21錠に有効成分が含まれており、最後の7日間(22~28日目)のピルはプラセボ(偽薬)になっています。1日1錠をピルシートの番号順に服用し、休薬期間を作らなくてもいいところがメリットです。

      飲み忘れを防ぐことができるので、ピルを確実に服用できます。

      フレックスタイプ

      ヤーズフレックスのみ、最大120日間の連続服用が可能であり、月経回数を年3回まで減らすことができます。そのため、月経困難症や子宮内膜症などの月経に関する不快症状や婦人科疾患に対して有効なピルです。

      ヤーズフレックスは1シート28錠全てに有効成分が含まれている1相性の超低用量ピルです。最大で120日間まで連続服用でき、120日間服用したら4日間休薬期間に入り、休薬期間終了後、服用の再開が可能です。

      ヤーズフレックスは24日間は継続服用する必要がありますが、25日目以降から120日までの服用期間は自由に決める事ができます。

      24日目までは出血の有無に関わらず継続してピルの服用をし、25日目以降に3日間連続で出血(点状出血を含む)が認められた場合は、4日間休薬します。休薬後は、出血が終わっているか続いているかに関わらず、服用を開始します。

      連続服用

      超低用量ピルのジェミーナは、77日間連続服用が可能なピルです。1周期を84日間とする場合、月経回数を3ヶ月に1回に減らすことができます。

      月経困難症や子宮内膜症の治療目的での服用の場合は保険適用となります。毎月の月経が憂鬱な方や仕事やイベントで月経周期を調整したい方も連続服用ができ、おすすめです。

      ジェミーナは28錠シートと21錠シートがあり、77日間連続服用の場合、28錠シートを2つ服用後、21錠シートを1つ服用し、7日間休薬します。7日間の休薬期間中に出血がみられ、休薬期間終了後も出血が続いても次のシートを服用します。

      ジェミーナは、子宮内膜抑制作用が強いため、不正出血が比較的少なく、血栓症のリスクも低いと言われています。

      ジェネリック(後発薬)のピルはある?

      先発薬ジェネリック(後発薬)
      有効成分同じ同じ
      用法・用量同じ同じ
      効能・効果同じ同じ
      価格高い安い
      飲みやすさ改良されていない改良されている
      先発薬
      • ルナベルLD
      • ルナベルULD
      • トリキュラー
      • アンジュ
      • マーベロン
      • ヤーズ
      ジェネリック(後発薬)
      • フリウェルLD
      • フリウェルULD
      • ラベルフィーユ
      • ファボワール
      • ドロエチ

      先発薬(先発医薬品)とは、最初に開発・承認・販売された薬のことで新薬とも呼ばれます。新薬を開発したメーカーには特許権が与えられ、20~25年の特許期間中、独占的に製造・販売することができます。

      特許期間を過ぎると、他の製薬会社でも同じ有効成分で薬の製造・販売をすることができます。これがジェネリック医薬品(後発医薬品)です。

      先発薬と後発薬は、用法・用量・効能・効果・安全性・副作用・相互作用は同一成分のため同じです。

      後発薬のメリットとしては、先発薬と比べて価格が安い点です。これは後発薬には開発費用がかからないためであり、国の医療費削減にもつながります。

      また、後発薬の方が飲みやすさの点において改良されているものもあります。

      後発薬のデメリットは、先発品と有効成分は同じですが、添加物や製造過程が異なるため、先発薬を服用していた方が後発薬に変更した事で予想しなかった副作用や十分な効果が発揮できない可能性があるということです。

      後発薬にもメリット・デメリットがあり、どちらも正しく理解した上で薬を選ぶことが大切です。

      まとめ

      ピルの種類や効果の違い、目的別のおすすめピルについて解説しました。

      ピルには様々な種類があり、効果・効能の目的によっても選択肢があります。

      ピルを服用することで、女性の身体を守り、月経に関連した悩みを改善し、快適な日常生活を送ることができます。

      自己判断でピルを選択せず、婦人科などで医師の診察を受け、改善したい症状や悩みを相談し、自分に合ったピルを処方してもらうようにしましょう。また、ピルの服用中に気になる症状や副作用などが出現した場合は、必ず医師の診察を受けましょう。