低用量ピルの飲み方や飲むタイミングを解説!飲み忘れの対処法も

低用量ピルの効果を十分に得るためには正しい飲み方を知ることが大切です。

ピルの飲み方や飲むタイミングについて詳しく解説します。

また、ピルを飲み忘れた時や2錠飲んでしまった、飲む順番を逆にして間違えたなどの飲み方を間違えた時の対処法についてもまとめました。

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低用量ピルおすすめ11選

低用量ピルの飲み方

低用量ピルは間違った飲み方をすると十分な効果が得られません。低用量ピルの正しい飲み方を覚えましょう。

低用量ピルの飲み方には、「Day1スタート」と「Sunday(サンデー)スタート」の2通りの方法があります。

また、ピルの服用時間は毎日同じ時間に飲むことが大切です。うっかり飲み忘れないように飲む時間を忘れにくい時間に設定したり、アラームをセットしておくなどの工夫をするのもおすすめです。

「Day1スタート」生理開始日から飲み始める

Day1スタート」でのピルの飲み始めるタイミングは、月経初日(第1日目)です。

Day1スタートのメリットは、ピルを飲むタイミングが分かりやすいことと、飲み始めた日から避妊することができることです。デメリットは常にピルを服用できるように準備が必要な点です。

「Sunday(サンデー)スタート」週末に生理が重ならない

Sunday(サンデー)スタート」を飲み始めるタイミングは、月経が始まって最初の日曜日です。

サンデースタートのメリットは、週末に生理が重ならないことですが、デメリットはピルを飲み始めてから1週間の間は避妊できるとは限らないので、別の避妊方法との併用が必要になる点です。

「Day1スタート」「Sunday(サンデー)スタート」どちらとも飲み始める日を決めたら、21錠タイプ、28錠タイプと低用量ピルのシートには2つのタイプがあります。

1日1錠を毎日続けて飲みますが、ピルによってカレンダーのように数字が入っているものは数字の順番に、1週目から矢印の通りに飲むピルがあります。

順番を間違えないように注意して服用します。低用量ピルは毎日同じ時間に服用を続けることが大切です。

低用量ピルを飲むおすすめのタイミング

生理が始まったタイミングに低用量ピルを飲み始めれば、うっかり飲み始めるのを忘れてしまった!と言うことが防げますし、飲み始めと同時に避妊効果が得られるのでメリットが高いのです。

低用量ピルを飲むおすすめのタイミングは生理1日目ですが、注意が必要です。不正出血ではなく生理が開始したことをしっかり確認しましょう。

原則的には生理当日からピル服用をスタートするのが好ましいですが、生理5日目までは服用開始が可能です。

また、日にちだけでなく、自分でピルを毎日飲みやすい、飲み忘れしにくい時間を考えて起床時、朝食後、就寝前のように生活のルーティーンに組み込むようにしましょう。

ピルを飲み忘れないように、専用アプリを利用したり、携帯電話のアラームを設定するなど常に携帯するものを活用しましょう。

低用量ピルを飲み忘れたらどうする?

低用量ピルは毎日同じ時間に飲むことが大切です。低用量ピルを飲み忘れたら、いつ飲み忘れに気づいたか、何週目かによって対処法が違います。

ピル1錠の服用忘れの場合(最後の服用から24時間以上48時間未満)

1錠の飲み忘れに気がついた場合は、飲み忘れた分の1錠をなるべく早く飲みます。

残りの錠剤は予定の時間に服用します。(1日で2錠飲む)

ピル2錠の服用忘れの場合(最後の服用から48時間以上経過)

ピルを飲み忘れた週対処法
第1週休薬期間か第1週に性交渉を行った場合はアフターピルを検討
第2週直前7日間連続して正しく服用していればアフターピルは不必要
第3週休薬期間を設けずに現在のシートの実薬を終了したらすぐに次のシートを始める

上記の表は、低用量ピルを飲み忘れた各週の対処法です。

ピル2錠の服用忘れの場合は、飲み忘れた錠剤のうち直近のものをなるべく早く飲みます。残りの錠剤は予定通りの時間に服用します。(1日で2錠飲む)

低用量ピルを飲み忘れた後の消退出血が微量か全くない場合は、病院で妊娠検査を受けましょう。(ピル服用者のうち消退出血がなくなるのは1%未満です。)

避妊目的で低用量ピルを服用している場合は、7錠以上連続して服用するまではコンドームを使用するか性交渉を避けましょう。

低用量ピルに関するよくある質問(QA)

ピルと他の薬やサプリメントを併用しても大丈夫?

ピルは一部併用できない薬やサプリメントがあります。

ピルと併用不可または注意が必要な薬一覧
抗てんかん薬フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、プリミドン、トピラマートなど
抗結核薬リファンピシン
HIV感染症治療薬エファビレンツ、ネビラピン、リトナビルなど
解熱鎮痛剤アセトアミノフェン
三環系抗うつ剤イミプラミン
抗真菌薬フルコナゾール、ボリコナゾール、イトラコナゾール
副腎皮質ホルモン
プレドニン、プレドニゾロンなど
免疫抑制剤シクロスポリン
血糖降下剤インスリン製剤、スルフォニル尿素系製剤、スルフォンアミド系製剤、ピグアナイド系製剤など
麻薬鎮痛剤モルヒネ

低用量ピルは併用してはいけない薬が一部あります。その他大部分の風邪薬、解熱剤、抗生剤などは服用可能ですが、継続して服用している薬やサプリメント、飲む可能性のある薬があればピルを処方してもらう際、問診票に服用している薬を全て正しく記入し医師に相談してください。

ピルと併用注意が必要なサプリメントはセイヨウオトギリソウが含まれた食品です。

上記の「ピルと併用不可または注意が必要な薬一覧」は、低用量ピルと併用すると、ピルや併用した薬の効果が弱まったり、強くなりすぎたりするため注意が必要、または併用できないお薬です。

喫煙していると低用量ピルを飲めない?

喫煙者が低用量ピルを飲む場合は年齢・喫煙量に制限があります。

低用量ピルを飲んでいる期間の喫煙は、おすすめできません。静脈血栓症、肺塞栓症、心筋梗塞などのピルの重大な副作用の危険性が高くなるとわかっていますので、禁煙することをお勧めします。特に、35歳以上で1日15本以上喫煙する方は低用量ピルを服用できません。

ただし節煙あるいは禁煙することで慎重にではありますが、ピルを服用可能になります。年齢と喫煙量で低用量ピルを飲めないと諦めず、医師と相談しましょう。

低用量ピルを服用しているときにお酒を飲んでも平気?

低用量ピル服用中の適度な飲酒は問題ありません。

低用量ピルはアルコールを飲んでもピルの効果に影響がありません。

そのためお酒を飲んでも問題ありませんが、過度にお酒を飲みすぎてピルを飲み忘れてしまったり、嘔吐することでピルの効果が減ってしまうことがあるのでお酒を飲む時は、適度な飲酒を心がけましょう。

ピルは何歳から何歳まで飲める?

初経発来後から原則閉経まで飲めます。(10代から閉経前でも最大で50歳まで)

世界保健機構WHOの「避妊法使用に関する医学的適用基準」では、ピルを初潮から閉経まで飲むことができると定められています。この理由は、初経前の若年女性がピルを服用すると、骨成長に影響する可能性があるためです。

日本人女性は、平均10〜 14歳で初経が始まります。初経が来たら原則ピルを服用できますが、日本人女性の骨成長終了は15歳前後と言われています。そのため、若年女性がピルを服用する場合は、骨成長への影響があるか注意深い判断が必要になりますので、医師に相談しましょう。

また、ピル服用は何歳までかについては、健常女性では閉経前であれば最長で50歳までは可能とされています。その理由は、50歳以上になるとピルの服用で静脈血栓塞栓症のリスクが高くなるためです。

ただし、閉経前でも40歳以上になると、心筋梗塞などの心血管性の障害や静脈血栓塞栓症が発生しやすい年齢と言われています。そのため、40歳以上のピル服用は、加齢以外にも肥満、高血圧、高脂血症、糖尿病などの成人病や習慣流産の既往がない人のみ慎重に服用を検討する必要があります。

ピルを飲んでいてもゴムはしなくていい?

ピルを飲んでいても、ゴム(コンドーム)は必要です。

低用量ピルの国内調査では避妊率が99.7%と他の避妊方法に比べて高いですが、100%ではありません。

また、性感染症を予防するためにピルを飲んでいてもゴム(コンドーム)との併用が必要です。

ピルは何時に飲むのがいいですか?

生理開始から24時間以内で何時に飲んでも効果は同じです。

ピルを開始するのは、生理1日目がおすすめです。ただし、夜中いつ始まったかわからないという場合は、就寝時間に始まったと考えます。

そこから24時間以内であれば、何時でもピルの効果は同じです。飲み易い時間を決めて服用してください。

ピルを1日に2錠飲んでしまった場合、どうしたらいいですか?

問題ありません。翌日からは1日1錠で続けて服用してください。

ピルを1日に2錠飲んでしまった場合は、慌てずそのまま様子を見てください。

前日2錠飲んだからと言って決して翌日の服用を中止してはいけません。翌日からは1日一錠で続けて服用します。