生え際後退しているのはAGA?薄毛のチェック法・原因や改善対策も紹介

AGA生え際

生え際の後退に不安を感じていませんか?「気づいたときには進行していた」という声も多い、髪の毛の生え際後退は、適切な対処が遅れることで取り返しのつかない事態になることもあります。

生え際の後退は、基本的にAGA(男性型脱毛症)が原因ですが、遺伝や生活習慣なども関係しています。そのため、早期発見と適切な対策が重要です。

この記事では、生え際後退の進行パターンから原因、そして効果的な対策方法まで詳しく解説していきます。自分に合った対策方法を見つけて、これ以上の進行を防ぎましょう。

生え際後退を勘違いと思いたい!4ポイントのセルフチェック診断で見分けよう!

生え際後退チェックリスト

生え際が後退しているように見えても、本当に後退しているのか勘違いなのか不安になりますよね。

実は、生え際後退には明確な判断基準があります。このセクションでは、自宅で簡単にできる4つのセルフチェックポイントをご紹介します。

これらのポイントを確認することで、あなたの生え際が本当に後退しているのかどうか、客観的に判断することができます。ひとつでも当てはまる項目があれば、生え際後退の可能性を考える必要があります。順番に確認していきましょう。

1.おでこの一番上のシワと生え際の距離が指2本分以上ある

生え際後退のセルフチェックにおいて「おでこの一番上のシワと生え際の距離が指2本分以上ある」場合、生え際が後退している可能性が高いと判断できます。

具体的な手順と基準は以下の通りとなります。

具体的なチェック手順

  • 目を見開いて眉を強く上げ、おでこにできる一番上のシワを確認する
  • そのシワの位置に人差し指を当て、生え際までの距離を測定する
  • 指2本分(約3cm)以上の隙間がある場合、生え際後退のサインと判断される

判断基準の補足

  • 指1本分(約1.5cm)程度:正常範囲内
  • 指2-3本分(3-4.5cm):後退の初期段階
  • 指4本分以上(6cm以上):明らかな後退状態

この測定法は「OT・ノーウッド判定法」に基づく簡易版で、耳から頭頂部までの線と生え際の距離が2cm以上離れている場合にも同様の判断が可能です。ただし個人差が大きいため、過去の写真と比較することも推奨されています。

2.1日の抜け毛が150本以上ある

生え際の後退が気にあった上に、1日150本以上の抜け毛が確認される場合には、男性型脱毛症(AGA)の可能性が高い状態です。

正常な抜け毛は1日50~100本程度とされ、季節変動で200本前後に達することもありますが、継続的に150本を超える場合は異常と判断されます。

3.抜けた髪の毛が細くて短い

生え際の髪が細くて短い状態は、生え際後退の重要な前兆のひとつです。この状態は、髪の成長サイクルが乱れていることを表しています。

髪が細くなることは、毛根が弱くなっていることを意味します。これは、AGAなどの脱毛症の初期段階でよく見られる症状です。

短い髪の毛は、成長期が短縮されていることを示します。通常、健康な髪は十分に成長しますが、短い髪は十分に成長する前に抜けてしまった可能性が高いといえます。

4.頭皮が硬い

頭皮が硬くなっている場合、頭皮の血行不良が主な要因として考えられます。

血行不良は以下のような問題を引き起こします。

  • 毛根への栄養供給の低下
  • 酸素供給の減少
  • 老廃物の排出が滞る

これらにより、AGAでなくても健康な髪の成長が阻害され髪の毛が弱くなり、抜け落ちてしまいます。

生え際の後退は進行する

生え際の後退は、一度始まると自然に止まり復活してくれることは、ほとんどありません。

多くの場合、時間の経過とともに少しずつ進行していきます。こちらでは、生え際後退の進行過程について、AGAの進行パターンの基準となるハミルトン・ノーウッド分類に従ってご紹介します。

1.生え際後退の進行パターン

生え際後退の進行パターン

生え際後退には2種類の進行パターンがあります。

M字型の薄毛

  • M字型の薄毛は、薄毛の初期段階で見られる特徴的な形状です。
  • 左右の額の角から徐々に髪が薄くなり始めます。
  • 両サイドの後退が進み、M字型の薄毛が目立つようになります。
  • 額が広くなったように見える変化が現れます。

U字型の薄毛

  • U字型の薄毛は、M字型がさらに進行した状態です。
  • M字型の薄毛がより進行し、額全体の薄毛が進行します。
  • 生え際がさらに後退し、頭頂部の薄毛も認められることが多いです。

なお、AGAの進行パターンにはO型もありますが、こちらは後頭部から薄毛が始まるパターンで、生え際の後退は後から出てきます。

2.生え際の形状の変化

AGA進行パターン

AGAの進行に伴って、生え際の形状は以下のように変化していきます

  • II型:生え際の薄毛が目立ち始める。
  • III型:M字型の薄毛が明確になる。
  • IV型:前頭部の後退がさらに進み、頭頂部もO型に薄くなる。
  • V型:前頭部と頭頂部の薄毛がつながりそうになる。

放置すると徐々に後退し最終的には側頭部と後頭部の下部の毛髪を残して抜け落ちるまで進行します。

3.生え際の髪の密度が変化する

AGAの進行:5年で毛量が30%減る

AGAが原因の薄毛は進行性であり、放置すると生え際は徐々に後退しは5年で30%の毛髪が減少します。

最終的に側頭部と後頭部の下部のみを残す形で進行するため、生え際は早いうちに後退します。

そのため、できるだけ早く対策をしておくことが重要です。

生え際後退の3つの原因

生え際が後退するのには主に3つの原因があります。

原因がわかれば対策ができます。生え際の後退が気になる場合には原因を予測して対策を立て、改善・進行を遅らせるなどを検討しましょう。

こちらでは、まず原因として思い当たりそうな点から紹介していきます。

1.【生え際後退の原因】家族からの遺伝

AGA は母方から遺伝

生え際の後退は遺伝の影響によるものかもしれません。

母方からの遺伝の影響は強く、X染色体で引き継がれる男性ホルモンレセプターの遺伝子を継承する可能性があるためです。

母方の祖父が薄毛の場合にAGAを発症する確率は約75% 、母方の祖父と曽祖父が薄毛の場合は約90%とされています。

ただし、父親の薄毛も遺伝する可能性があるため、親戚に薄毛の方がいる場合には遺伝が原因で生え際が後退している可能性があります。

2.【生え際後退の原因】生活習慣の乱れ

AGA治療のために生活習慣を改善する

生え際の後退は生活習慣の乱れも原因の一つとなります。

主な要因として以下が挙げられます

  • 睡眠不足:十分な睡眠時間を確保できないと、成長ホルモンの分泌が減少し、髪の毛の健康や成長が阻害されます。
  • 栄養バランスの偏り:高脂質、高カロリー、糖質の多い食事や栄養不足は、頭皮環境を悪化させ、髪の毛の成長に必要な栄養が届かなくなる可能性があります。
  • ストレス:過度のストレスは自律神経の乱れを引き起こし、髪の健康に悪影響を与える可能性があります。
  • 運動不足:適度な運動は血流を改善し、毛髪に必要な栄養を届けるのに重要です。

3.【生え際後退の原因】AGA(男性型脱毛症)

AGA進行パターン

生え際後退の主な原因にはAGAもあります。AGAは男性ホルモンの影響を受けて毛髪の成長周期が短くなり、生え際から頭頂部にかけて髪が薄くなる進行パターンに合致します。

AGAは20〜69歳の成人男性の約3人に1人が発症します。遺伝的要因も大きく関係しており、血縁関係に薄毛の人がいる場合はAGAを発症するリスクが高くなります。

AGAの原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)は、毛包を収縮させて血流を悪くし、髪の毛に十分な栄養が届かなくなります。これにより、髪の毛が細く弱くなり、最終的に抜け落ちてしまいます。

進行パターンは3パターンありますが、そのうち2つは生え際の後退から始まります。

生え際後退の3つの対策

生え際の後退を防ぐための3つの対策をご紹介します。是非、できるところから試してみてください。

1.【生え際後退対策】生活習慣の改善

生え際の後退を防ぐために、原因となる生活習慣の改善を試してみましょう。

1.睡眠不足の改善

睡眠の質と量を改善しましょう。

十分な睡眠時間を確保することが重要です。1日7時間以上の睡眠を心がけましょう。特に夜10時から深夜2時の間は毛母細胞の分裂が活発になる時間帯なので、この時間帯に睡眠をとることが理想的です。

睡眠の質を高めるためには、「ぬるめのお湯に入浴してリラックス」「就寝前のスマートフォン」「テレビ、ゲームの使用を控える」「夜はカフェイン入り飲料を避ける」などが有効です。

また、休日でも平日と同じ時間に起床・就寝し、生活リズムを整えることが大切です。朝は日光を浴びて体内時計をリセットすることも睡眠の改善に繋がります。

2.栄養バランスの偏りの改善

バランスの良い食生活を心がけ、髪の健康に良い栄養素を意識して摂取します。

髪の健康に良い栄養素は「タンパク質」「ミネラル」「ビタミンB群」「大豆イソフラボン」などです。

ただし、何かの栄養を多く摂るとやはり、栄養のバランスは崩れるため、さまざまな食材を満遍なく食べるようにしましょう。

とはいえ、バランスの取れた食事って難しいと思いますよね。そんな時には「まごわやさしい」を意識して食べるようにしてください。

「まごわやさしい」は、髪の健康にも良い食材の頭文字をとった言葉で、豆類(ま)、ごま(ご)、わかめなどの海藻(わ)、野菜、果物(や)、魚や肉(さ)、しいためなどのキノコ類(し)、イモ類(い)を表ます。

これらを満遍なく食べるように心がけるとバランスの取れた食事に近づきます。

3.ストレスの改善

過度のストレスは育毛サイクルに悪影響を与えます。

ストレスというと精神的なものを思い浮かべますが、睡眠不足や偏った食生活・運動不足なども体へのストレスとなります。

こうした生活面を整えると、体の内部の巡りがよくなることで精神的なストレスも軽減しやすくなるので試してみましょう。

4.運動不足の改善

運動不足の改善には適度な運動習慣をつけることが必要です。

とはいえ、運動するというのもなかなか難しいものです。しかし、軽い運動でも大丈夫!継続することが重要です。以下のような方法で運動量を増やせるので試してみてください。

例えば「通勤時に一駅分歩く」「昼休みに10分程度外を歩く」「買い物のついでに少し遠回りする」などでも十分です。1日30分程度の有酸素運動を習慣化し、全身の血行を促進しましょう。

2.【生え際後退対策】頭皮ケア

生え際後退対策として効果的な頭皮ケア方法をいくつかご紹介します。

1.シャンプー方法

適切なシャンプー方法は生え際の後退を防ぐのに重要です。

  • 34〜37度のぬるま湯を使用し、熱湯は避ける
  • 指の腹で優しく洗い、爪を立てたりゴシゴシ洗わない
  • 生え際は特に念入りにすすぐ
  • 頭皮に優しい、硫酸塩やパラベンフリーのシャンプーを選ぶ

頭皮に刺激を与えずに汚れを取りマッサージ効果なども考えてシャンプーをしてください。

2.マッサージ

頭皮マッサージは血行を促進し、生え際の薄毛対策に効果的です。

  • 清潔な指の腹を使い、生え際に軽く圧をかける
  • 小さな円を描くように、額の中心から側面へゆっくりとマッサージする
  • 両方向に円を描くように動かす

マッサージをすることで、頭皮の血行が良くなると髪に栄養が行き渡り、強くて良い髪の毛が生えてきます。

血行が良くなった頭皮はふかふかと柔らかくなるので、頭皮の硬い方は是非試してみてください。

3.洗髪後のケア

洗髪後のケアも重要です。

  • 頭皮ケア専用のトニックを使用し、保湿と栄養を補給する
  • ドライヤーは頭皮から適度な距離を保ち、直接熱風が当たらないようにする
  • コンディショナーを使用し、頭皮に必要な保湿を行う

乾燥や熱によるダメージは髪にも頭皮にもあります。良いを髪の毛を生やすためには頭皮を第一に考えてケアしましょう。

4.その他のケア

  • 髪の分け目を変え、頭皮の一箇所にダメージが集中するのを防ぐ
  • タンパク質、ミネラル、ビタミンB群、大豆イソフラボンを含む食事を心がける
  • ポニーテールなど髪を強く引っ張る髪型を避ける

髪の毛を労るこれらの方法を日常的に実践することで、生え際の後退を予防し、健康な頭皮環境を維持することができます。

3.【生え際後退対策】AGA治療を行う

生え際後退対策としてのAGA治療は最も効果的と言えます。AGA治療薬の使用と生活習慣の改善を組み合わせることで、生え際の後退を防ぎ、改善が期待できます。

主な治療法は、「プロペシア(フィナステリド)」と「ミノキシジル」です。

プロペシア(フィナステリド)は、AGAの第一選択薬として広く使用されています。テストステロンからDHTへの変換を阻害し、薄毛の進行を抑制するため、抜け毛を抑制する効果があります。

日本人男性を対象とした5年間の調査で、90%以上に薄毛の改善が認められています。

ミノキシジルは、主に外用薬が使用されますが内服薬人気です。頭皮の血管を拡張させ発毛を促進する効果があり、48週間の使用で、51%に「髪が増えた」という結果が確認されています。

AGA発症直後に治療を始めることが理想です。早期治療は効果を実感しやすいため早めの治療をおすすめします。

まとめ:生え際後退

この記事では、生え際後退の主な原因と具体的な対策方法について解説しました。

生え際後退の改善には、以下のポイントが重要です

・早期発見・早期対策が効果的
・原因に応じた適切な対策の選択
・継続的なケアと生活習慣の改善

特に症状が気になる場合は、専門医への相談をおすすめします。医師による適切な診断と治療により、さらなる進行を防ぎ改善を図ることができます。

自分に合った対策方法を見つけ、継続的なケアを行うことで生え際後退の進行を抑えることは可能です。この記事を参考に早めの対策を始めることをおすすめします。

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