歯科でクリーニングを受けたいと思っていませんか?
クリーニングは、健康なお口を維持するためには欠かせないものです。
しかし、なかには「歯を削るもの」と間違った解釈をしている方もいます。
特徴や予防効果などを正しく把握し、健康維持に役立てましょう。
歯科のクリーニングの特徴や予防効果、内容や流れについてまとめました。
虫歯や歯周病を予防したい方や、健康なお口を維持したいという方は、ぜひ最後までご覧ください。
歯のクリーニングとは
歯科のクリーニングは、歯垢や歯石、着色やバイオフィルムを除去する目的で行われます。
普段の歯磨きでは落とすことができない汚れを落とせるため、クリーニング後に歯が白くなったと感じる方も少なくありません。
歯垢や歯石は、虫歯や歯周病の原因です。できるだけお口の中に存在する時間を短くすることでそれらの発症リスクを下げ、健康なお口を維持できます。
歯を長くもたせたい、使い続けたいという方は、積極的にクリーニングを受けるように心がけましょう。
歯に汚れがつく原因
歯垢は、歯の表面についた食べかすに細菌が繁殖して作られます。
食後8時間程度で形成され、48時間後には硬い歯石へと変化し、表面がざらついているため、その上にさらに歯垢がつきやすくなります。
歯垢1mgの中にはおよそ300種類1億個もの細菌が存在しているといわれており、それらが虫歯や歯周病を発症させる原因です。
また、着色は色の濃い飲み物や食べ物、タバコなどが主な原因で、見た目に変化があるだけで病的な害はありません。
ホワイトニングとの違い
ホワイトニングは、歯そのものの色を白くする処置で、歯の表面に付着した歯垢や歯石、着色を落とすことはできません。
落とせるのは歯に染み込んだ黄ばみだけです。
ホワイトニングをする前にはかならず、歯の表面の汚れを落とすためのクリーニングが必要です。
エナメル質の外側をきれいにする処置がクリーニング、内側をきれいにするのがホワイトニングとなります。
歯のクリーニングの費用
保険範囲内でクリーニングをする場合は、3割負担で3,000円(税込)前後です。
あくまで治療としてのクリーニングが対象で、予防目的や審美目的でのクリーニングは自費診療となります。
自費診療のクリーニングの費用相場は、5,000円~20,000円(税込)前後です。
患者様のお口にあわせて器具や材料をえらべるため、仕上がりに差がうまれます。
歯科医院によって内容も少し異なりますので、気になる方は事前にご確認ください。
歯のクリーニングの治療の流れ
主な流れは以下のとおりです。
歯石除去
専用の器具や機械を使って、歯の表面に付着した歯石を除去します。
歯垢は歯ブラシの毛先があたれば落とすことが可能ですが、歯石はそれができません。
クリーニングを受けなければ、ずっと付いたままになってしまいます。
虫歯や歯周病だけでなく、口臭の原因にもなるため、注意しましょう。
機械を使うとときどき知覚過敏の症状を感じる方がいます。痛みが強い場合は、手用の器具に変えて行いますので、我慢せずにお伝えください。
一次研磨
歯の表面の着色を専用のペーストを使って落とします。
着色は虫歯や歯周病などの原因にはなりませんが、外見の印象を大きく左右するものであるため、放置するのはおすすめできません。
着色を落とすだけでも歯を白くすることは可能です。
二次研磨
着色が落ちた状態の歯を、別のペーストを使ってさらに磨きます。
歯の表面の凸凹をなくし滑りを良くすることで、汚れがつきにくくなり、虫歯や歯周病予防に効果的です。
健康なお口を維持したい方は、定期検診でクリーニングを受けるようにしましょう。
歯のクリーニングのよくある質問
①クリーニング中の出血は何が原因ですか?
クリーニング中の出血の主な原因は、歯ぐきの炎症です。
歯周病が進行すればするほどクリーニング時の出血は多くなる傾向にあります。
②どんなときに痛みを感じやすいですか?
もともと知覚過敏がある方や、歯周病で歯ぐきに炎症がみられる方は、痛みを感じやすい傾向にあります。
知覚過敏の痛みが強い場合は、機械ではなく専用の器具に変えますので、我慢せずにお伝えください。
③クリーニングは1回で終わりますか?
保険適用の場合は、1回で終わることはできません。
ルール上、2回に分ける必要があります。
自費診療のクリーニングであれば、1回で終わらせることが可能です。
④どのくらいの頻度で受けるのがいいですか?
患者様のお口の状態にもよりますが、基本的に3ヶ月に1回のペースとなります。
着色がつきやすい方やお手入れに不安を感じている方は、1~2ヶ月に1回にすることも可能です。ご希望をお聞かせください。