歯列矯正をおこなうことを考えている方の中には「歯列矯正(ワイヤー、ブラケット矯正)って、どれぐらいお金がかかるのかな?」「相場を知りたい!」「できるだけ安く歯列矯正(ワイヤー、ブラケット矯正)が出来る方法はないものか?」という疑問をお持ちの方がたくさんいらっしゃると思います。
そんな方のために、この記事ではワイヤー、ブラケットを使用した歯列矯正の基礎知識と価格などについて解説していきます。
歯列矯正(ワイヤー、ブラケット矯正)とは?
一般的なワイヤー、ブラケット矯正とは、ブラケットという装置をまず歯の表面に接着し、そのブラケットにワイヤーを通してゴムで止めていきます。
ワイヤーを曲げた時に元に戻ろうとする力を歯に少しずつ加えて調整を行うことで歯を動かしていく歯列矯正の方法です。
抜歯をするケースや顎の手術が必要となる難しい症例にも対応する事が出来る長年行われている方法になります。
最も多く行われているワイヤー、ブラケット矯正は、装置を表側に装着する「表側矯正」ですが、他にも裏側に装着する「裏側(リンガル)矯正」、上顎は裏側、下顎は表側に装着する「ハーフリンガル矯正」、上下ともに裏側に装着する「フルリンガル矯正」などの種類があります。
裏側矯正は同じワイヤー矯正でも表側からの矯正と比較すると治療の難易度が上がるため、より多くの経験を積んだ矯正専門の歯科医師のもとで行われています。
歯列矯正(ワイヤー、ブラケット矯正)の費用、値段の相場は?
歯科矯正治療開始前にかかるお金
- 事前相談料、事前カウンセリング料:無料~5,000円(税込)くらい
歯列矯正を検討している場合、まずはご自分に合った歯列矯正の方法にどんなものがあるのか、またその費用についての疑問などを歯科医師や歯科衛生士と相談することが出来ます。
相談料は無料~5,000円(税込)ほどと比較的安く設定されていることが多いため、まずは気になった歯科医院に気軽に相談してみるのがおすすめです。
※具体的にかかる費用については、この相談やカウンセリングでは詳細がわからない場合もあり、診断料が発生する検査を受けてから詳しい費用が決まる場合もあります。
- 診断料:3~5万円(税込)
歯列矯正治療を受ける場合は、治療方針をしっかりと決めるため、精密な診断が必要です。
そのため、下記のような検査を行います。
- 口腔内の診察
- レントゲン撮影
- CT撮影
- 顔(骨格)の撮影
- 口腔内(治療前の歯並び)の写真撮影
- 顔(正面、横顔のお顔立ち、特に口元)の写真撮影
- 唾液検査
- 虫歯のチェック
- 歯周病のチェック
これらの検査は、歯科にある専門の機器類を使用します。
矯正歯科専門医の詳しい検査や診察となるため、3~5万円(税込)の費用がかかるのが一般的な相場です。
骨格や歯並びについての詳しい診断がされ、装置の種類や治療期間などを検討します。
- 抜歯の費用
歯列矯正治療を受ける際に、抜歯が必要となるケースがあります。
その場合の抜歯は自費診療となるため、1本あたり5,000~1万5,000円(税込)ほどの費用がかかります。
矯正歯科専門医院では抜歯は行わないことがあります。
その際は抜歯を行える他の歯科医院へ紹介状を作成して抜歯のみを依頼することがあるため、相談の際などに抜歯の必要性やどの医院で抜歯を行うかについても確認してみることをおすすめします。
- 虫歯治療の費用:数千円程度
虫歯がある場合、歯列矯正開始前に虫歯の治療を行う必要があります。
矯正歯科専門医院では虫歯の治療は行わないことがあります。
その際は抜歯の場合と同様に、虫歯治療が行える他の歯科医院へかかり、虫歯の治療のみを紹介先の歯科医院で行う場合もあります。
また、もし矯正治療中に虫歯ができてしまった場合は、虫歯の重症度によっては矯正治療を一旦中断して虫歯の治療を優先して行うこともあります。
矯正治療中も歯磨きなどのご自宅でのケアが大切になります。
歯科矯正治療完了中にかかるお金
- 矯正装置料:装置の種類によって異なる
ワイヤー、ブラケット矯正の中でも、表側矯正と裏側矯正の違いで装置代金に差が出ます。
また、審美性を高めるために白色や透明のワイヤー、ブラケットを使用した場合などはオプション料金がかかってくる場合もあり十分な検討が必要です。
- 調整料、処置料:1回5,000~1万円(税込)
矯正治療が開始されると、月に1回程度の頻度で通院し、矯正装置の調整や状態のチェックが行う必要があります。
毎回の調整で調整料、処置料がかかる場合が多く、相場は1回あたり5,000~1万円(税込)と歯科医院によってさまざまな金額に設定されています。
- 検査料:5,000~1万円(税込)
矯正治療の経過を確認するために定期的にレントゲンやCT撮影を行う場合や、
写真撮影を行うことがあります。その際の検査料が別途かかることがあります。
※医院により費用にばらつきの多い箇所です。事前相談で必ず確認してみましょう。
歯科矯正治療完了後にかかるお金
- 保定装置料:3~6万円(税込)
- 保定観察料:3,000~5,000円(税込)
矯正期間を終えて矯正装置が外れた後、悪い歯並びに後戻りしないためにリテーナーと呼ばれる保定装置を装着して歯が元の場所に戻ってしまわないようにする必要があります。
また、歯の様子を定期的に確認してもらう必要もあります。
※こちらも歯科医院によって異なることが多い部分です。気になる方は最初に確認することをおすすめします。
支払い方法に種類がある
歯列矯正料金の支払いシステムは、大きく分けて2つの仕組みがあります。
①トータルフィー制(総額制、セット料金)
治療にかかる費用を全て割り出し事前に支払う
②処置別支払い制
矯正治療開始後に費用が発生するたびに装置料や処置料を支払う
それぞれの特徴について詳しく説明していきます。
全額を事前に支払う「総額制(トータルフィー制)」
トータルフィー制の料金には下記の内容が含まれている場合が多いです。
- 初診相談料
- 精密検査料
- 診断料
- 矯正装置料
- 管理、処置料
- 保定装置料
※歯科医院によって異なる
トータルフィー制のメリットは治療期間が予定より長くなったとしても、処置料、検査料などの費用が増えないことや、総額でかかる費用を事前にしっかりと把握できる点です。
デメリットとしては、治療開始前に高額な治療費をまとめて支払う必要がある点です。
しかし、このデメリットはデンタルローンやクレジットカード払いなどを利用すれば最初の負担を減らせる可能性があります。
また、歯科医院によっては低金利の分割払いの設定を用意してあることもあるため、トータルフィー制の中でもどのような支払い方法が利用出来るのかをしっかりと確認するようにしましょう。
※未成年や学生の方は、デンタルローンを組む際に保証人が必要となる場合がありますので必ず確認をするようにしましょう。
処置ごとに費用を支払う「処置別支払い制」
処置別支払い制のメリットは高額な治療費をまとめて支払う必要がない点で、デメリットは治療期間が長期になると処置料、検査料などの費用が増えてしまい矯正治療にかかる費用の総額を把握しにくい点です。
このデメリットをカバーするためには、事前に予測される治療期間と費用の見積もりを出してもらうこと、治療期間のどの位置にいるのかということをご自身もしっかりと把握すること、治療期間や費用が増える場合はその都度説明をしてもらう、などという点に注意しておくとよいでしょう。
歯列矯正(ワイヤー、ブラケット矯正)費用、値段のまとめ
最後にこの記事のまとめです。
- ワイヤー、ブラケット矯正には、装置を表側に装着する「表側矯正」と、裏側に装着する「裏側(リンガル)矯正」、上顎は裏側、下顎は表側に装着する「ハーフリンガル矯正」、上下ともに裏側に装着する「フルリンガル矯正」などの種類があり、費用は異なる。
- 歯列矯正開始前、治療中、終了後にそれぞれかかる費用がある。
- 歯列矯正料金の支払いシステムは、治療開始から終了までにかかる費用を全て事前に支払うトータルフィー制と、矯正治療開始後に費用が発生するたびに装置料や処置料を支払う処置別支払い制の2つの仕組みがある。
- トータルフィー制のメリットは治療期間が長期化しても、処置料、検査料などの費用は増えず、総額でかかる費用を事前にしっかりと把握できる点。デメリットは治療開始前に高額な治療費をまとめて支払う必要がある点。
- 処置別支払い制のメリットは高額な治療費をまとめて支払う必要がない点。デメリットは治療期間が長期になると処置料、検査料などの費用が増えてしまい、矯正治療にかかる費用の総額を把握しにくい点。
歯列矯正(ワイヤー、ブラケット矯正)を検討されている方は、まずは歯科クリニックのカウンセリングを予約し、相談してみましょう。
WITH DENTAL CLINICでは各種カウンセリングはすべて無料ですので、安心してご相談いただけます。
お電話、予約フォームで受け付けております。知識豊富な専門のスタッフが親切に丁寧にお答えしますのでお気軽にご利用ください。